最近メディアで話題になることが多い「名古屋めし」の年表を作ってみました(暫定版)。

こうしてみると、名古屋めしは意外と新しい文化のようです。

名古屋めし 年表

室町時代?
ういろう 発祥不詳

米粉や小麦粉を砂糖と蒸して作る和菓子。名古屋では抹茶・白・黒など多彩な味があり、長年の名物土産として親しまれている。

青柳総本家 / 大須ういろ
戦国時代?
(明治時代説も)
味噌煮込みうどん 武田信玄の陣中食「ほうとう」がルーツとも

愛知特産の八丁味噌(豆味噌)で生麺を土鍋のまま煮込む濃厚な一杯。芯が残るほど硬い独特のコシが特徴で、土鍋の蓋を取り皿にして食べるのが名古屋流。

山本屋総本家 / 山本屋本店
守口漬 豊臣秀吉が命名したとも

世界一細長い大根「守口大根」を酒粕や味醂粕に漬け込んだ粕漬け。甘みと風味が深く、愛知を代表する伝統的な漬物。

大和屋守口漬總本家
江戸時代
初期?
きしめん 三河・芋川発祥説あり

幅広・薄平たい形状が特徴の愛知独自のうどん。つるりとしたなめらかな口当たりと、かつお出汁の風味が活きる淡泊な味わいが魅力。

きしめん住よし(名古屋駅ホーム内)
明治中期
ひつまぶし

おひつに盛ったご飯の上にうなぎの蒲焼きを刻んでのせ、①そのまま ②薬味と ③出汁茶漬けで、3通りの味を楽しむ名古屋発祥のうなぎ料理。

あつた蓬莱軒
大正10年頃
小倉トースト 喫茶「満つ葉」発祥(現在は閉店)

バターを塗った厚切りトーストに小倉あんをたっぷりのせた喫茶店の定番メニュー。学生がぜんざいにトーストをくぐらせるのを見た店主のひらめきから誕生した。

コメダ珈琲店 / 喫茶まつば
昭和初期
鬼饅頭 戦時中の代用食として普及か

角切りのサツマイモを小麦粉の生地に混ぜて蒸した素朴な蒸しまんじゅう。イモが生地から飛び出した形が鬼のツノのようで、名古屋の家庭の定番おやつ。

各家庭・和菓子店(花桔梗など)
味噌カツ 昭和20年代・終戦直後

揚げたてのとんかつに、1年半以上熟成させた豆味噌ベースの甘辛い味噌だれをかけた名古屋の名物。意外にもさらりとした口当たりでご飯が進む。

矢場とん
昭和30年代
以降
天むす 1957年・三重県津市発祥

塩味の効いた小ぶりな海老天ぷらをおにぎりに包んだ一口サイズのおむすび。三重発祥ながら名古屋大須で広まり全国区に。お土産・お弁当の定番。

めいふつ天むす千寿(大須)
あんかけスパゲッティ 1961年・鉄板スパゲッティ専門店が発祥

太麺をラードで炒め、コショウの効いたトマトベースのとろみあるソースをかけて鉄板で提供するB級グルメ。「ミラカン」(ミラネーゼ+カントリー)が定番の組み合わせ。

鉄板スパゲッティ専門店 ヨコイ
手羽先唐揚げ 1963年・「風来坊」が発祥

発注ミスで届いた手羽先に秘伝のタレをかけたところ大ヒットしたのが始まり。甘辛いタレとコショウのピリ辛が特徴で、冷めても美味しいのもポイント。

風来坊 / 世界の山ちゃん
1970年代
台湾ラーメン 台湾料理店「味仙」

唐辛子とニンニクを効かせた辛い肉みそをのせた醤油ラーメン。名前は「台湾」だが名古屋生まれ。スパイシーで食欲をそそる味は名古屋の夜食文化に根付いている。

台湾料理 味仙
平成(2008年)
台湾まぜそば 2008年・「麺屋はなび」が偶然から誕生

台湾ミンチ・ニラ・魚粉・卵黄などを極太麺に乗せたスープなしの汁なし麺。台湾ラーメンの具材をまかないで麺にかけたのがきっかけで誕生した名古屋最新の名物。

麺屋はなび(高畑本店)

有名店は以下を参考に掲載しています。

  • ひつまぶし → あつた蓬莱軒(140年の歴史を持つ老舗) 詳細
  • 味噌煮込みうどん → 山本屋総本家(1925年創業)、山本屋本店(1907年創業)詳細
  • 味噌カツ → 矢場とん(1947年創業)詳細
  • 小倉トースト → 大正10年頃、名古屋・栄の喫茶「満つ葉」が発祥(現在は閉店。のれん分け店「まつば」が継承)詳細
  • 台湾まぜそば → 2008年、麺屋はなび高畑本店が発祥詳細
  • 手羽先 → 発祥は「風来坊」で、1963年開業詳細
  • 天むす → 三重県発祥で名古屋大須の「千寿」が広めた詳細

名古屋めしから読み解く「名古屋という土地柄」

以上、名古屋めしの歴史を振り返ってみました。

ざっと眺めていると、この独特の食文化から、名古屋という街の文化や本質が浮かび上がってくるような気がします。

そこで、名古屋めしと「名古屋という土地柄」について、さらに詳しく分析してみました。

詳しくはこちら⇒名古屋めしから読み解く「名古屋という土地柄」